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第31回 二匹目のどじょうを探して ~ハワイへの道のり~

そんなに甘くはないだろう。二年続けて運を勝ち取ることなど出来るものか。

そう思った時点で、勝負にはすでに半分負けていた。

昨年に続き、今年もSony Open in Hawaii 本戦プロアマ出場チャレンジ・フォーラムエンジニアリングカップに参加した。

場所は昨年と同じく、千葉県市原市のキングフィールズゴルフクラブ。来年の1月8日(水)にハワイのワイアラエカントリークラブで行われるSony Open in Hawaii プロアマ戦の出場をかけた国内予選である。100名を超える参加者の中から12名がハワイで行われる決勝戦に進むことができる。

昨年はビギナーズラックもあってか、初出場ながら運良く予選を勝ち抜き、ハワイまで行くことができた。プロアマ戦への出場は叶わなかったが、パールカントリークラブでの決勝戦は実に思い出深く、一緒に行った方々との交流も楽しんだ。Sony Open in Hawaiiのプロアマ戦、最終日を観戦し、翌日にはプロがプレーした後のワイアラエカントリークラブをラウンドするという素晴らしい経験も出来た。

そして今年もまた挑戦する日がやって来た。だがわたしは心のなかで「そんなに甘くはないだろう」と思っていた。「二年続けて運を勝ち取ることなど出来るものか」と。

競技はダブルペリア方式、ハンデはダブルボギーカットだ。上位5名(優勝、準優勝、3位、4位、5位)に加え、特別賞7名(10位、20位、30位、40位、50位、ベストグロス、女子最上位)の12名がハワイ決勝大会に進出できるが、この順位に当たるのはまさに「運」そのものという気がする。

その運を、二年連続で呼び込むほどの強運は持ち合わせていない。だから今年はこのラウンドを「楽しむ」ことにする、とわたしは言った。その気持ちに偽りはない。運が良ければもしかしたらハワイに行けるかもしれないというこのお祭りイベントを楽しもう、今年はそれでいいじゃないか、と思っていたのである。ラウンドが始まる前までは。

1ホール、2ホールと進むにつれ、「勝ちたい」という気持ちがふつふつとわいて来た。楽しむ? ことしは楽しむだけでいいですって? そんなことを言ってる場合なの? 競技はいつだって勝ち残るためにやるもの。勝ちを取りに行かずに、今日ここにわたしは何をしに来たというのだろう。
人というのは強欲なもので、いや、わたしが特にそうなのかもしれないが、ホールを重ねるごとに欲が深くなってきた。やはりハワイに行きたいのである。昨年のあの楽しさ、あの興奮をもう一度あそこで体験したい。この予選を何が何でも通過したい。戦闘モードのスイッチがオンになった。

しかし、無情にもその日のわたしのゴルフはとても戦えるような内容ではなかったのである。ショットの行方は定まらず、アプローチも寄せられず、パターも入らず、気持ちばかりが空回りするなか、どんどん崩れて行った。いくらダブルペリア方式といっても、これだけだらだらと各ホールで叩いていたら勝ち目はないのは自分でわかる。

予想通り、結果は箸にも棒にもかからずに惨憺たるものだった。

家に辿り着くなり、とめどなく泣いた。楽しむだけでいいのだ、という中途半端な気持ちで挑んだ自分が情けなかった。いざ始まってみて、往生際の悪いことに勝とう勝とうともがいている中途半端な自分が哀れでならなかった。

ゴルフをしていると、「こんな日もあるさ」ときっぱりとあきらめなくてはならない日というのがある。何をやってもダメな日はある。それはわかっている。だが、何も、その日が今日でなくてもいいだろうに。

泣いて、泣いて、泣いて。いつかは泣かずにすむ日が来ることを夢見た。それが本当に強くなることなのだろうから。

そして涙を拭いながら、二匹目のどじょうについて考えた。柳の下に二匹目のどじょうはいなかったのだろうか。ゆったりと優雅に泳ぐどじょうをみすみす逃したのは、わたしではなかったのか。


ゴーゴー以知子
埼玉在住。家から30分圏内にゴルフ場が15ヵ所ぐらいあります。もっぱら近場の地元ゴルファーですがお誘いがあれば遠方にも出かけて行きます。ウッド系はTaylorMade R9、アイアンはYAMAHA inpresX Z cavity。2011年10月に行われた日本オープン選手権のプロアマ大会に出場。以来、一緒にラウンドしたJ・チョイさんの大ファンです。自身が主催する「いちこ杯」も3年目を迎え、ゴルフ友だちとの大切な触れあいの場となっています。

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