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第48回 “目的外のパッティンググリーン”の救済措置

 2015年の伊藤園レディス2日目に下記のようなルール違反があり、結果、その選手は「スコアの過少申告」で競技失格になりました。
 その選手は8番ホールでティショットを大きく曲げ、ボールは並行する14番のグリーン上に乗ってしまいました。
このようにボールがプレー中のホール以外のグリーンに乗った場合、プレーヤーは規則25-3「目的外のパッティンググリーン」の規定に従い、無罰でグリーン外に救済のドロップをしなければなりません。
 ところが、その選手は救済措置を行わず、そのまま14番のグリーン上からストローク。そのため、本来は8番ホールで2打罰なのに、規則を知らなかった彼女はそれを加えずにスコアカードを提出。結果、競技失格になったのでした。
 でもこれには、彼女が国内ツアーならでは――つまり、国内ツアーで独自に採用されている――ローカルルールと誤解した、という事情がありました。
 国内ツアー(2015年現在、男女ツアーとも)では、2グリーンのうちの使っていないグリーン=サブ(予備)グリーンは前述の「目的外のパッティンググリーン」ではなく、「スルーザグリーン」に規定され、その上に乗ったボールはあるがままの状態でプレーしなければなりません。
同選手は、隣のホールのグリーンもこれと同じと勘違いし、そのままプレーしたのです。
誤解のないよう重ねて述べます。「サブグリーン」を「スルーザグリーン」扱いとするのは国内ツアーが採用しているローカルルールです。ゴルフ規則(ゼネラルルール)では、サブグリーンも隣のホールのグリーンも、「目的外のパッティンググリーン」として、規則25-3が定める救済のドロップをしなければなりません。

監修:樋口久子プロ
埼玉県川越市出身。1945年10月13日生まれ。日本歴代女子最多の優勝回数72回を誇る。現役引退後も日本女子プロゴルフ協会会長として数々の改革を行い、現在の女子プロゴルファーの地位を確立させることに貢献し、その功績は日本のみならず世界中から高く評価されている。2003年日本人として初めて世界ゴルフ殿堂入りを果たした。現在も日本女子プロゴルフ協会相談役として、また、日本女子プロゴルフ界の女王として後進の指導を続けている。

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