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第2回 ルールブックに示される「ゴルフ規則の本質と精神」

 日本ゴルフ協会発行の『ゴルフ規則』、いわゆるルールブックですが、一般ゴルファーの皆さんも是非購入して目を通し、キャディバッグに入れておいてください。そして、ルール上の措置で分からないことがあったら、その都度必ず確認し、熟知してもらいたいと思います。
 以前は難解な言い回しもありましたが、少しずつ平易で分かりやすい表現に改訂され、いまではずい分理解し易くなったはずです。
ところで、この『ゴルフ規則』には、ルール以外にも読んでもらいたい文章があります。なかでも、前文の「ゴルフ規則の本質と精神について」には大切なことが書かれています。
その冒頭を引用しましょう。
「数あるスポーツの中でゴルフ競技の大きな特徴の一つは、通常、レフェリーが立ち会わないということです。それは、ゴルフがフェアプレーを重んじるスポーツであって、『ゴルファーはみな誠実であり、故意に不正をおかす者はいない』ということが基本的考え方になっているからです。
また、ゴルフゲームには、予測できない事態が生じたが適用できる規則がないときは、公正の理念に従って解決してきたという歴史的風土があり、そこにゴルフ規則の本質と精神をうかがい知ることができます」
まず、ゴルフは「ゴルファーはみな誠実であり、故意に不正をおかす者はいない」という精神が前提で成り立っている競技なのです。
500年余ともいわれるゴルフの歴史のなかで、もしこの精神が継承されなかったら、ゴルフはいまとは別の姿――例えばレフェリー制の競技になっていたかも知れません。そうならないように、ゴルファーのひとり一人がこの精神を受け継いでいかなければなりません。
 そして、競技においては、この精神だけでは解決できない事態が多々ありました。でも、そのときは「公正の理念」に従ってフェアな救済や処理を定めてきた。それが今日のゴルフ規則なのです。
つまり、ゴルフ規則の本質は競技をフェアに進める観点から定められ、まとめられたもので、決して罰則を与えるために作られたものではありません。
ゴルフをプレーするに当たり、この「ゴルフ規則の本質と精神」は知っておいてほしいと思います。

監修:樋口久子プロ
埼玉県川越市出身。1945年10月13日生まれ。日本歴代女子最多の優勝回数72回を誇る。現役引退後も日本女子プロゴルフ協会会長として数々の改革を行い、現在の女子プロゴルファーの地位を確立させることに貢献し、その功績は日本のみならず世界中から高く評価されている。2003年日本人として初めて世界ゴルフ殿堂入りを果たした。現在も日本女子プロゴルフ協会相談役として、また、日本女子プロゴルフ界の女王として後進の指導を続けている。

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